不妊治療のステップ
不妊治療では、タイミング指導(排卵誘発を含む)→人工授精→体外受精(顕微授精)といった段階を、一つずつ登っていくのが一般的です。このステップは、「精子と卵子の距離を、一歩一歩近づけること」と考えるとわかりやすくなります。
不妊治療では、タイミング指導(排卵誘発を含む)→人工授精→体外受精(顕微授精)といった段階を、一つずつ登っていくのが一般的です。このステップは、「精子と卵子の距離を、一歩一歩近づけること」と考えるとわかりやすくなります。
タイミング指導では、排卵日を特定するだけで、自然妊娠と全く同様に、精子はセックスによって膣内に放出されます。
この指導と並行してhCGの注射をするのは、排卵を促し、卵子との出会いのチャンスを確実にするためのフォローです。
また、それでも効果が見られない場合には、クロミッドなどの排卵誘発剤を使って卵の数をふやし、出会いの可能性を高めることもあります。
次のステップ、人工授精は、精子がもう一歩卵子に近づけるように、子宮の中に精子を注入する方法です。
さらに次のステップ、体外受精になると、精子は培養液の中で卵子と隣り合わせにされ、受精を見守られることになります。
そして、「究極の最短距離」である顕微授精では、精子は、顕微鏡下の操作で、卵子の中に直接送り込まれるのです。
しかし、できるだけ自然に近い形で妊娠できるに越したことはありません。
検査結果がさほど悪くなく、年齢的にもまだ若くそれほど治療を急がない場合には、自然妊娠を目指す意味で、タイミング指導から始めます。
それを何回か繰り返しても効果が得られない場合に、ステップアップを考えていくわけです。
カップルの条件によっては、必ずしもこのステップを踏むとは限りません。
治療をスタートするときに、不妊期間も長く、女性の年齢がすでに30代の後半という場合などには、体外受精を開始する時期を早めることもありますし、検査の結果、精子の数が極端に少ないことがわかれば、すぐに顕微授精からスタートすることもあるのです。