よくある質問
産科(妊娠)
産科(妊娠)についてのよくある質問を掲載しています。
産科(妊娠)についてのよくある質問を掲載しています。
妊娠したかどうかは、できるだけ早く確認したいものです。妊娠の兆候を早くキャッチして、速やかに産婦人科の診察を受けることが、すこやかな妊娠・出産へとつながります。
自分でわかる妊娠の兆候は主に次のようなものがあります。
・月経が止まる
月経周期が正確な人は1週間遅れたら妊娠と考えられます。妊娠していても、予定月経のころに少量出血することがあります。
・ つわりが始まる
早い人だと月経が少し遅れたころから、つわりの症状があわられます。吐き気が主ですが、食べ物の好みが変わったり、匂いが気になったりすることもあります。
・ 基礎体温の変化
妊娠すると月経予定日になっても基礎体温が下がらず、高温期が続きます。高温期が3週間異常続いて、月経も始まらなければ、妊娠している可能性が高いでしょう。
・ 乳房が変わる
乳首が敏感になり下着に触れて痛いように感じたり、乳房が張る、乳首やそのまわりが黒ずんできます。これは、ホルモンの変化により起こるものです。
・ 倦怠感やイライラ
体がだるくて何もする気が起きない、わけもなくイライラして精神的に不安定になった、体が熱っぽい、眠い、など。これらもホルモン環境の変化が関係しています。
・ 尿通及び便通の変化
尿が近くなる、便秘になる、など。これは、妊娠して子宮が大きくなり、膀胱や腸を圧迫するためです。
・ 妊娠検査薬の陽性反応
しかし、この時期に思わぬトラブルが発見されることもありますので、早めに産婦人科で診察を受けてください。
ママの体の変化・おなかの赤ちゃんの成長によって、妊娠期間を3つに分類しています。
・妊娠初期
0~15週 胎盤もまだ完成していないので、体も心も不安定な時期です。流産しやすい時期なので、激しい運動や無理は避けましょう。また、つわり症状もあらわれ始めます。
ゆっくりとした生活リズムとリラックスが必要です。夫も協力してあげましょう。
・妊娠中期
16~27週 胎盤も完成し、つわりも消え、精神的に安定してきます。妊娠20週ころから胎動を感じられるようになります。体調が安定してきたら、適度に体を動かすことを心がけましょう。食欲の出る時期ですが、栄養バランスのとれた食事を適量とるようにしましょう。
・妊娠後期
28週以降 おなかがせり出し、胎動も強く感じられます。この時期の異常で要注意なのが、妊娠中毒症。初産の人、高齢出産の人、多胎妊娠の人、肥満の人は特に要注意です。
入院の準備や、留守中の家のこと、産後の家事の対策などを立てておきましょう。
分娩予定日は、最後の月経開始日から数えて280日目(40週)。
おとうさんの中には、分娩予定日にぴったりに生まれると思っている方もいるようですが、予定日どおりの出産はごくわずか。予定日を起点に3週間前~2週間後が正常な分娩予定期間。ちなみに36週を過ぎると「臨月」といいます。
超音波断層装置でおなかの赤ちゃんや子宮の状況を調べるのが超音波検査。
外から見ることのできない赤ちゃんの様子を観察するのに欠かせません。超音波写真を見ると赤ちゃんの成長が実感できます。
胎児の体の動きが胎動です。
個人差はありますが、妊娠20週くらいになると、多くの方が胎動を実感し始めるようです。後期になると、おなかの外からでも胎動を感じ取ることができます。
父親としての自覚を持つためにも、夫は妻のおなかに積極的に触って、わが子の胎動を感じてみましょう。
夫婦で参加して妊娠・出産・育児について学ぶのが両親学級です。
産院や自治体などによって開かれます。土日の開催も多いので、夫も積極的に参加してみましょう。立会い出産を希望する夫は、勉強になるのでぜひ行ってみましょう。
妊娠中、太りすぎると妊娠高血圧症候群や難産などさまざまなトラブルの引き金になります。
そのため、妊娠中は体重の増加を厳しく管理されることになります。通常、出産までの体重増加は7~10kg以内に抑えるように指導されます。
「妊娠しているんだから2人分食べなさい」等というのは、医学が今ほどには発達していなかった時代に、生まれてくる赤ちゃんや妊婦さんを思って助言されていたことです。
妊娠中に飲むと赤ちゃんに異常が出るとはっきりわかっている薬はほとんど市販されていないと言ってよいでしょう。
しかし薬である以上、胎児への影響が全くないとは言い切れないので、心配なら、飲んだ薬の名前や成分を調べて、産婦人科の医師に相談してみてください。
ペットに寄生するトキソプラズマという原虫の感染を心配されているのだと思います。
しかし、赤ちゃんに異常を与えるような例はごくまれであることがわかり、それほどおそれる必要はないことがわかってきました。ペットの糞尿の始末をしたら手をよく洗う、口移しで食べ物を与えるような過剰接触を避けるなど、ごく常識的なことを守れば、わざわざ手放す必要はありません。
タバコに含まれるニコチンには血管を収縮させる働きがあります。
そうすると、胎盤への酸素不足や栄養不足をひき起こし、赤ちゃんの発育は悪くなります。赤ちゃんのためにタバコはきっぱりやめるか、せめて本数を減らしてください。
妊娠中は絶対に予防注射はできません。
妊娠初期に風疹にかかると、目や心臓に障害を持った赤ちゃんが生まれてくるおそれがあります。
ですから、妊娠20週までは、風疹のはやっているところには近づかない、人ごみは避けるなど、自分で
風疹にかからないように細心の注意をはらってください。
お化粧もネイルカラーも、医学的には何も問題はありません。
ただし、定期健診のときはネイルカラーはとり、お化粧は控えめにしてきてください。医師は、爪の色や顔色を見て全身状態を判断することがあるからです。
中絶手術が適切に行われ、処置後に発熱などの異常もなく順調に回復できたのなら、次の妊娠への影響を心配することはありません。
過去の中絶は、やむをえない事情があってのことと思います。あまり口にしたくないかもしれませんが、医師には中絶経験と手術経過をきちんと伝えておくことが大切です。そのことによって、今後のあなたの妊娠経過に十分注意をはらうことができるのです。
医師には患者の秘密を守る義務があるので、たとえ夫であってもそれがもれる心配はありません。
妊娠週数は、28日周期の月経をベースに、最終月経の初日から2週間後に排卵が起こると仮定して、月経初日を0週0日として数えています。ですから、妊娠0週や1週は、まだ排卵前ということ。「妊娠」という言葉がついているので、勘違いしてしまう方も多いかもしれませんが、この時期はまだ妊娠が完全に成立していませんし、もちろん赤ちゃんの姿も子宮の中には認められません。
妊娠すると便秘しやすくなる傾向はあるようです。しかも、つわりのときは特に多く、便秘が治ればつわりも軽くなることがあります。便秘を治すには、冷たい牛乳や繊維の多い野菜などを食事の中で積極的にとるのが理想ですが、ひどい場合には、医師に相談して軽い下剤を処方してもら方法もあります。
この時期の赤ちゃんはまだとても小さく、必要とする栄養やカロリー量はごくわずかです。どうしても必要な栄養は、お母さんの体に蓄えられている栄養分からとっていますから、赤ちゃんがうまく育たないのではと心配する必要はありません。しかし、なかにはつわりがひどくて脱水症状や栄養障害を起こして体が衰弱する人もいます。こうした状態が長引くと赤ちゃんにも母体にも影響がありますので、医師に相談して治療を受けましょう。
シミ・ソバカスが目立ってくるのは、ホルモンの変化によるもので、妊娠すれば誰でも起こりうる正常な変化です。出産後はほとんどの人が治りますから、それほど心配することはありません。ただ日焼けするとそのまま残ってしまう心配がありますから注意してください。
性生活というのは人それぞれですから、妊娠したからといって一概に週何回までならよいということはいえません。自分自身の判断で体(子宮)に負担のかからないように気をつけて、ということなのです。
妻の体に負担がかからないように、楽な体位を工夫してください。そして、おなかを圧迫しないように、激しい動きや深い挿入は避けましょう。
妊娠中だからといって、セックスをしてはいけないわけではありません。夫婦の大切なコミュニケーションのひとつですから、お互いにいたわりあって、素敵な時間を過ごすようにしてください。ただし、清潔に注意しコンドームを装着して精液を入れないようにしましょう。
道の悪いところや、急カーブの多いところは避けましょう。同じ姿勢でいると疲れやすいので、シートを倒して横になったり、必ず1~2時間ごとに車を止めて休むようにします。妊娠中は、法律上シートベルトをしめなくてもよいことになっていますが、苦しくなければしていたほうが安全です。できれば、助手席ではなく後部座席に座り、ゆっくりと足を伸ばしていたほうが疲れません。背中にはクッションなどをあてて、楽にしていましょう。
職場に働く先輩ママが多ければ、周りの人も気をつかってくれることが多いのですが、独身や男性が多い職場では、つい遠慮してしまうことでしょう。けれど、お腹の赤ちゃんとお母さんの健康を第一に考えたら、疲れたりしてつらいときはがまんせずにトイレに立ったり、休ませてもらいましょう。
妊娠しても、テキパキと精一杯仕事をこなしている姿を見れば、周りの人たちも温かく見守ってくれると思います。お互いに気持ちよく仕事ができるような心配りも大切です。
パーマやヘアカラーの液が赤ちゃんの奇形の原因になるようなことはありません。
ただし、なかにはかぶれる人がいますから、必ず皮膚テストを受け、確認してからにしてもらってください。体調の良いときを選んで、行きつけの美容院ですいている時間にしてもらいましょう。
鉄剤は、食事だけでは毎日の鉄分を補うのが難しいと考えられる場合に内服します。
薬というより、おなかの赤ちゃんに必要な栄養と思ってみてはいかがでしょうか?
どうしても鉄剤が飲みにくいという場合は、医師に相談して鉄剤の種類を変えてもらうなどしてもらいましょう。
通常、お腹の中の赤ちゃんは頭を下にしているのに、足を下にした状態でいるのを「さかご」といい、分娩の際に問題になります。
しかし、妊娠30週くらいまでの赤ちゃんは、羊水の中に浮かんだ状態で自由に動いていますから、まだ固定されたものではありません。
ですから、少なくとも妊娠31週くらいまでは、さかごをそんなに心配する必要はありません。
大柄な人、小柄な人がいるように、大きい赤ちゃん、小さい赤ちゃんもいます。
妊娠したばかりのころは赤ちゃんの大きさに差はないのですが、妊娠22週くらいから、育ち方に個人差が出てきます。
普通は、赤ちゃんが小さいときには、2週間くらい間をおいてもう一度超音波検査をします。それで2週間分育っているようなら、小柄ながらきちんと発育している、というふうに判断できます。
赤ちゃんが小さいねと言われても、他に異常がないなら、正常範囲内での小さめ、という意味でしょう。安心してください。どうしても不安なときは、医師に相談してみるといいでしょう。
安定期」という言葉はよく使われますが、絶対安全という意味ではありません。
この時期でも早産になることがあるのです。早産とは、妊娠24週から36週までに生まれた場合をいいます。流産と違うのは、この時期に生まれてしまっても、母体の外で育つ可能性があるところです。
子宮収縮、つまりお腹の張りに注意してください。いつもより強い、回数が多い、休んでもよくならないなどの変化があったら、無理をしないで医師の診察を受けるようにしましょう。
臨月に入ると、横になっていてもつらいものです。
そのうえ赤ちゃんの胎動や、頻尿などで夜中に目を覚ますことも多いでしょう。
でもそんな不自由さもあとわずかです。昼間、気分転換をかねて散歩をするのもいいでしょうし、お昼寝の時間を短めにしてみましょう。
とにかく神経質にならないのが一番です。
体に何も異常を感じなくても、子宮口が開いていたり、妊娠のための頻尿ではなく膀胱炎の始まりだったりすることもあります。
妊娠中の定期健診は、体の異常を治療するためだけではなく、妊娠の経過や赤ちゃんの成長を調べたり、本人は気付かない、または妊娠に影響しないと思っている体の変化から、注意すべきことを見つけるなど、医師にとっても妊婦にとっても大切な確認の場なのです。
妊娠中を健康に過ごし、異常を早めに発見するためにも、面倒がらずに定期健診を受けるようにしましょう。
妊娠後期に入ると、乳頭から分泌物が出る人も少なくないようです。
これは、赤ちゃんのためにおっぱいを出す準備ができてきた証でもあります。異常ではありませんので安心してください。
お湯をしぼったタオルでふいたり、シャワーで洗い流すなどして、常に清潔にしておきましょう。
初めての出産であれば、今まで未経験のことだけに、恐怖心や不安感を抱くのは当然のことです。
無事に赤ちゃんが生まれるか、陣痛の痛みに耐えられるか、頭の中でいろいろ考えてしまうのでしょう。
案ずるより産むが易し、ということわざがありますが、まさにその通りです。
お産は太古の昔からくり返されてきたことです。多くの女性がこうした不安を持ちながらも、無事に出産してきているのです。
あなたのおばあちゃん、お母さん、これから出産を迎えようとしているあなたも同じです。
漠然とした恐怖感がなくならないなら、何が怖いのか、どこが不安なのかを具体的にして、ひとつひとつ解消していくのも方法です。
赤ちゃんが無事に生まれてこれるか、心配ですか?
赤ちゃんの発育や、あなたの妊娠経過が順調かどうかは検診のときに医師が診ていますよね。
お産が始まるのがちゃんとわかるだろうか、急にお産が始まって病院に間に合わなかったらどうしよう、と心配していませんか?
初産の場合には、分娩までに時間がかかるのが普通です。お産の始まるサインが出てから、落ち着いて入院すれば大丈夫、ちゃんと間に合います。
家族や友人の中に、出産時に何かトラブルを経験した人がいたのでしょうか?でも、その人に起こったことが必ず自分にも起こるとは限りません。お産はひとりひとり違うものです。たとえ、あなたのお母さんが難産だったとしても、お母さんの体型や体質がすべてあなたに受け継がれているわけではないのですから。
呼吸法やリラックス法が、本番できちんとできるか心配ですか?出産のときには、医師や助産師、看護師などがそばにいて、出産がスムーズに進むようリードしてくれます。
腰痛やおなかの張り、足のつけ根の痛みなど、体の不快症状が気になっているのでしょうか?妊娠、出産にともなって、今までなかったような体の変化があると思います。でもこれは赤ちゃんをおなかの中で育て、産むために変化するのであって、決して病気ではありません。不快症状のほとんどは、出産後にはすっかりおさまっていたり、改善されていることが多いものです。
陣痛の痛みに自分が耐えられるかどうかが不安なのでしょうか?陣痛の痛みは、赤ちゃんが出てこれるように、子宮が収縮するから起こるのです。痛みの感じ方は人それぞれですが、決して耐えられないほどのものではありません。そして、ある程度の強さの陣痛がなければ、3キロもある赤ちゃんを産むことはできないのです。でも、それがすごい痛みをともなうとは限りません。リラックスして、なるべく緊張しないように準備をすることも大切です。
やみくもに痛い、こわい、と思い込まずに、赤ちゃんと出会うための道のりなんだ、と考えましょう。
このように、不安をひとつずつつぶしていくことによって、だんだん自信がわいてくることもあります。
自分に与えられた、子どもを生む力を信じて、リラックスしてお産に臨みましょう。